京都大学 情報学研究科 システム科学専攻 2024年8月実施 専門科目 制御工学
Author
AKIRA (小红书:94184092292)
Description
問題1
図1のフィードバック制御系に関する以下の設問に答えよ。ただし,
とし, は定数パラメータとする。
(1) のステップ応答を求めよ。
(2) から への伝達関数 と から への伝達関数 をそれぞれ求めよ。
(3) がともに安定なとき, を定数パラメータとして,ステップ入力 と単位ステップ入力 を同時に加えると,出力 の定常値 が であった。このとき, の値を を用いて表せ。
(4) を実数の範囲で自由に選べるとして, のすべての極の実部が正になる が存在するか否か,理由とともに述べよ。
問題2
図2に示す内部安定なフィードバック制御系について、以下の設問に答えよ。
なお、制御対象 は最小位相で、その定常ゲイン は正の定数とする。
また、 は次式で与えられる PID 制御器であり、比例ゲイン 、積分時間 、微分時間 はすべて正の定数とする。
(1) PID 制御器 を設計したところ、一巡伝達関数のボード線図が図3のようになった。ゲイン余裕および位相余裕を図から読みとって答えよ。
(2) 設問 (1) の PID 制御器の比例ゲイン のみを調整して、ゲイン余裕を 10 dB だけ大きくしたい。 を何倍にすればよいか答えよ。
(3) 設問 (1) の PID 制御器を用いたところ、設定値 をステップ状に変更した直後に操作量 が急激に変動することが判明した。
この変動を抑制するために、図4に示す I-PD 制御系を採用することにした。
ただし、, , の値は設問 (1) の PID 制御器と同じ値とする。
PID 制御と比較して、操作量の急激な変動を抑制するために I-PD 制御が有効であると期待できる理由を簡潔に説明せよ。
(4) 図4の I-PD 制御系について、外乱 から制御量 への閉ループ伝達関数を求めよ。さらに、PID 制御と I-PD 制御で同じ制御パラメータ , , を用いる場合について、求めた閉ループ伝達関数が、図2の PID 制御系の外乱 から制御量 への閉ループ伝達関数と同じになるかどうかを理由とともに答えよ。
Kai
問題1
問題2