京都大学 情報学研究科 システム科学専攻 2022年8月実施 工業数学
Author
犬 (finalized by 祭音Myyura with assistance from GPT 6 Astra)
Description
i は虚数単位、e は自然対数の底、π は円周率、C,R は複素数・実数全体とする。z,∣z∣,Rez,Imz は共役、絶対値、実部、虚部を表す。
問題1
(1) べき級数 ∑n=1∞(−n)n−1zn/n! の収束半径を求めよ。
(2) 領域 D⊂C で f(z)=ϕ(x,y)+iψ(x,y) (z=x+iy) と書け、D のすべての点で
u=∂x∂ϕ=∂y∂ψ,v=∂y∂ϕ=−∂x∂ψ
が成り立つとする。ここで u,v は x,y の関数である。f が正則であることを示し、df/dz を u,v で表せ。
(3) 図の閉路に沿って f(z)=(1−e2iz)/z2 を積分することにより ∫0∞sin2x/x2dx を求めよ。閉路は実軸上の −R→−r、上半平面の小半円 −r→r、実軸上の r→R、上半平面の大半円 R→−R からなる。

問題2
z,w∈C に対し F(z,w)=Re(zw) と定義する。
(1) 任意の z について F(z,iz)=0 を示せ。
(2) u=i(z1−z2) とおくと F(z1,u)=F(z2,u) を示せ。
(3) z1,z2 はともに零でなく、z1=tz2 を満たす実数 t は存在しない。F(z1,z3)=F(z2,z3)=F(z1,z2) を満たす複素数 z3 を z1,z2 で表せ。
問題3
f(z)=∑n=0∞cnzn とする。
(1) 収束半径を R とするとき、任意の n≥0 と 0<r<R に対して
∣cn∣≤2πrn1∫02π∣f(reiθ)∣dθ
を示せ。
(2) 収束半径が ∞ とする。ある非負定数 a,b,m が存在し、∣z∣>b で ∣f(z)∣≤a∣z∣m が成り立つなら、f は次数が m 以下の多項式であることを示せ。
题目描述
i 为虚数单位,e 为自然对数的底,π 为圆周率,C,R 为复数、实数集;z,∣z∣,Rez,Imz 分别表示共轭、模、实部、虚部。
问题 1:(1)求 ∑n=1∞(−n)n−1zn/n! 的收敛半径。
(2)区域 D⊂C 上 f(z)=ϕ(x,y)+iψ(x,y),z=x+iy,处处满足 u=ϕx=ψy、v=ϕy=−ψx,其中 u,v 是 x,y 的函数。证明 f 全纯并用 u,v 表示 df/dz。
(3)沿上图路径积分 (1−e2iz)/z2,求 ∫0∞sin2x/x2dx。路径依次为实轴上的 −R→−r、上半平面小半圆 −r→r、实轴上的 r→R、上半平面大半圆 R→−R。
问题 2:定义 F(z,w)=Re(zw)。
(1)证明 F(z,iz)=0。
(2)令 u=i(z1−z2),证明 F(z1,u)=F(z2,u)。
(3)z1,z2=0,且不存在实数 t 使 z1=tz2。用它们表示满足 F(z1,z3)=F(z2,z3)=F(z1,z2) 的 z3。
问题 3:令 f(z)=∑n=0∞cnzn。
(1)收敛半径为 R,证明任意 n≥0、0<r<R 满足
∣cn∣≤(2πrn)−1∫02π∣f(reiθ)∣dθ.
(2)收敛半径为无穷大;若存在非负常数 a,b,m,使 ∣z∣>b 时 ∣f(z)∣≤a∣z∣m,证明 f 是次数不超过 m 的多项式。
Kai
問題1
(1) 係数の比をとると
an+1an=(n+1n)n−1⟶e−1.
従って R=1/e。
(2) 提示された条件だけでは正則性は従わない。反例は f(0)=0、f(z)=e−1/z4 (z=0) である。原点の実軸・虚軸方向の偏導はともに 0 で、原点以外では正則なので CR 関係を全域で満たす。しかし z=reiπ/4 では f(z)=e1/r4 となり原点で連続でない。
ϕ,ψ の偏導関数が連続という条件を補えば、Cauchy–Riemann の定理から正則であり、
f′(z)=ϕx+iψx=u−iv.
(3) f(z)=−2i/z+2+O(z)。大半円では ∣e2iz∣≤1 なので積分の絶対値は 2π/R→0。小半円は時計回りだから積分は −iπ(−2i)=−2π に収束する。領域内部に特異点はないため
0=r↓0,R→∞lim(∫−R−rf(x)dx+∫rRf(x)dx−2π).
実部をとり 1−cos2x=2sin2x を使うと 4∫0∞sin2x/x2dx=2π。従って π/2。
問題2
(1) F(z,iz)=Re(i∣z∣2)=0。
(2) 実双線形性により F(z1,u)−F(z2,u)=F(z1−z2,i(z1−z2))=0。
(3) q=z1z2=A+iB とする。実線形独立性より B=0。z3=ti(z1−z2) (t∈R) とおけば (2) より最初の等号を満たし、F(z1,z3)=tB。従って
z3=iIm(z1z2)Re(z1z2)(z1−z2).
独立な二つの実一次方程式の解なので一意である。
問題3
(1) Cauchy の積分公式から
cn=2πi1∮∣z∣=rzn+1f(z)dz=2πrn1∫02πf(reiθ)e−inθdθ.
絶対値をとれば所望の不等式を得る。
(2) 任意の r>b に対し (1) より ∣cn∣≤arm−n。整数 n>m について r→∞ とすれば cn=0 である。従って f は次数が ⌊m⌋ 以下の多項式となる。