京都大学 情報学研究科 システム科学専攻 2021年7月実施 工業数学
Author
犬 (finalized by 祭音Myyura with assistance from GPT 6 Astra)
Description
i は虚数単位、C,R は複素数・実数全体とする。z,Imz は共役複素数と虚部を表す。
問題1
(1-1) 偏角が π/4 である複素数の例を一つ挙げよ。
(1-2) 2tan−1(1/3)+tan−1(1/7) の値を求めよ。
(2) a>0 とする。留数定理を用いて ∫−∞∞∣a+ix∣−2dx を求めよ。
問題2
(1) ω1,ω2∈C について、ω1ω2=0 かつ Im(ω2/ω1)=0 が、ω1,ω2 が R 上線形独立であるための必要十分条件であることを示せ。
(2) C 上の関数 f に対し f(z+ω)=f(z) がすべての z で成り立つとき、ω を周期と呼ぶ。C 上の有理型関数 f が、R 上線形独立な二つの周期 ω1,ω2 を持つ。c∈C を、平行四辺形
Λ={c+sω1+tω2:s∈[0,1], t∈[0,1]}
の辺上に f の極がないように選ぶ。Λ 内のすべての極に関する留数の和を求めよ。
問題3
Cr は原点を中心とする半径 r の円を正の向きに一周する経路とする。
(1) ∫Crzdz を求めよ。
(2) S を有界で区分的 C1 級の境界を持つ C の領域とし、∂S を S が左側になる向きにとる。面積 ∣S∣ について
∣S∣=2i1∫∂Szdz
を示せ。必要なら Green の定理
∬D(Qx−Py)dxdy=∫∂D(Pdx+Qdy)
を用いてよい。ここで D⊂R2 は同様の境界を持つ有界領域、P,Q は D 上 C1 級とする。
(3) f(z)=z2/(z−1) による Cr の像を γr とする。r>2 のとき γr は滑らかな閉曲線である。この曲線が囲む図形の面積を求めよ。
题目描述
i 为虚数单位,C,R 为复数、实数集,z,Imz 分别表示共轭与虚部。
问题 1:(1-1)举一个辐角为 π/4 的复数。(1-2)求 2arctan(1/3)+arctan(1/7)。(2)对 a>0,用留数定理计算 ∫−∞∞∣a+ix∣−2dx。
问题 2:(1)证明 ω1,ω2∈C 在实数域上线性无关,当且仅当 ω1ω2=0 且 Im(ω2/ω1)=0。
(2)若处处有 f(z+ω)=f(z),称 ω 为周期。复平面上的亚纯函数 f 有两个实线性无关的周期 ω1,ω2。取 c 使平行四边形 Λ={c+sω1+tω2:0≤s,t≤1} 的边界上没有极点,求 Λ 内全部极点的留数之和。
问题 3:Cr 为以原点为圆心、半径 r 的圆,取正向。
(1)求 ∫Crzdz。
(2)S 是具有分段 C1 边界的有界平面区域,边界定向使区域在左侧,证明面积公式 ∣S∣=(2i)−1∫∂Szdz。可以使用 Green 定理 ∬D(Qx−Py)dxdy=∫∂D(Pdx+Qdy),其中 P,Q 在闭区域上为 C1 函数。
(3)记 f(z)=z2/(z−1) 将 Cr 映出的曲线为 γr。r>2 时它是光滑闭曲线,求其围成的面积。
Kai
問題1
(1-1) 例えば 1+i。
(1-2) α=arctan(1/3),β=arctan(1/7) とすると tan2α=3/4、tan(2α+β)=1。また 0<2α+β<π/2 だから π/4。
(2) ∣a+ix∣2=a2+x2 である。上半円閉路に 1/(z2+a2) を適用すると、円弧積分は R→∞ で零となり、内部の単純極 ia の留数は 1/(2ia)。従って ∫−∞∞dx/(a2+x2)=π/a。
問題2
(1) 零でない ω1 に対して実線形従属は ω2=tω1 (t∈R) と同値である。従って比の虚部が非零という条件が必要十分である。いずれかが零なら明らかに従属する。
(2) 向かい合う辺の積分は周期性と逆向きのため相殺する。よって ∮∂Λf(z)dz=0。留数定理から a∈Λ∑Res(f,a)=0。
問題3
(1) z=reit とすれば zdz=ir2dt だから 2πir2。
(2) z=x+iy とおくと
zdz=(xdx+ydy)+i(xdy−ydx).
実部の閉曲線積分は完全微分なので零。Green の定理より虚部は 2i∬Sdxdy となり、所望の式を得る。
(3) ∣z∣=r 上では z=r2/z なので
f(z)=z(r2−z)r4,f′(z)=(z−1)2z(z−2).
従って
∣S∣=2i1∮∣z∣=r(r2−z)(z−1)2r4(z−2)dz.
z=r2 は円外であり、内部は z=1 の二位の極のみ。その留数は
dzdr2−zr4(z−2)z=1=(r2−1)2r4(r2−2).
よって
∣S∣=π(r2−1)2r4(r2−2).
ここで f(z)=f(w)、z=w なら w=z/(z−1)。∣z∣=r>2 では ∣w∣≤r/(r−1)<r なので円周上の像は自己交差せず、上の面積積分が適用できる。