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京都大学 情報学研究科 通信情報システム専攻 2021年8月実施 専門基礎A [A-2]

Author

Miyake

Description

(1) 関数 のフーリエ余弦変換は次式で定義される。

また、その逆変換は次式で与えられる。

  • (a) 次の関数 のフーリエ余弦変換を求めよ。
  • (b) 問(a)の結果を用いて次の等式が成り立つことを示せ。

(2) 次の微分方程式の一般解を求めよ。

(3) 留数定理を用いて次の積分 を求めよ。

Kai

(1)

(a)

与えられた関数 の余弦フーリエ変換を とすると、

を得る。

(b)

(a) の結果を与えられた逆変換の式に代入すると、

であり、 をそれぞれ と書けば、示すべき等式が得られる。

(2)

として、与えられた微分方程式に代入して整理すると、

となり、さらに、 として上の微分方程式に代入して整理すると、

となるので、一般解として、

を得る。 ここで、 は任意定数である。

(3)

虚数単位を として、 とすると、

である。

複素平面上で、原点を中心とする半径 の円を反時計回りに回る経路を とすると、

となる。

被積分関数は に1位の極をもつが、 の内部にあるのは、 のみである。 このときの留数は、

なので、留数定理により、

を得る。