京都大学 情報学研究科 数理工学専攻 2024年8月実施 常微分方程式
Author
思齐塾, 祭音Myyura
Description
r(t) を t のある関数として次の微分方程式を考える.
dt2d2x=r(t)x(1)
ω(t) を t のある関数として、
ϕ(t)=exp(∫ω(t)dt)
としたとき, x=ϕ(t) は r(t) の定義域上で式(1)の解になるものとする。以下の問いに答えよ。ただし、関数 r(t),ω(t),ϕ(t) は C から高々有限個の点を除いた集合を定義域とし、定義域上で少なくとも連続であるとする.
(i) ω(t) が満たす1階微分方程式を求めよ.
(ii) ϕ(t) が t の有理関数となるとき, ω(t) と r(t) も t の有理関数であることを示せ.
以下では、 ϕ(t) は t の有理関数であり, r(t) は恒等的には零ではないものと仮定する.
(iii) limt→∞ω(t)=0 であることを示せ.
(iv) r1 と r2 を、それぞれ、 r(t) の分子と分母の次数とする。 r2>r1+1 であることを示せ.
题目描述
设 r(t) 是 t 的函数,考虑微分方程
dt2d2x=r(t)x.(1)
再设 ω(t) 是 t 的函数,并定义
ϕ(t)=exp(∫ω(t)dt).
假设 x=ϕ(t) 在 r(t) 的定义域上是方程 (1) 的解。函数
r(t)、ω(t)、ϕ(t) 的定义域均为复平面
C 去掉至多有限个点后的集合,并且它们在定义域上至少连续。回答:
- 求 ω(t) 所满足的一阶微分方程。
- 证明:若 ϕ(t) 是 t 的有理函数,则
ω(t) 和 r(t) 也都是 t 的有理函数。
以下再假设 ϕ(t) 是 t 的有理函数,并且 r(t) 不恒等于零。
- 证明
t→∞limω(t)=0.
- 分别以 r1、r2 表示有理函数 r(t) 的分子次数和分母次数。证明
r2>r1+1.
Kai
(i) x=ϕ(t) は dt2d2x=r(t)x の解であるから、 ϕ′′(t)=r(t)ϕ(t) が成り立つ。
ϕ(t)=exp(∫ω(t)dt) より、
ϕ′(t)=ω(t)ϕ(t)
ϕ′′(t)=ω′(t)ϕ(t)+ω(t)ϕ′(t)=ω′(t)ϕ(t)+ω(t)2ϕ(t)=(ω′(t)+ω(t)2)ϕ(t)
したがって、 ω′(t)+ω(t)2=r(t) が成り立つ。
(ii) ϕ(t) が t の有理関数であるとする。このとき、 ϕ(t)=exp(∫ω(t)dt) より、 ln(ϕ(t))=∫ω(t)dt が成り立つ。 ϕ(t) が有理関数であるから、 ln(ϕ(t)) の微分も有理関数である。したがって、 ω(t)=dtdln(ϕ(t))=ϕ(t)ϕ′(t) は t の有理関数である。
ω′(t)=r(t)−ω(t)2 より、 r(t)=ω′(t)+ω(t)2 である。 ω(t) が有理関数であるから、 ω′(t) も有理関数であり、 ω(t)2 も有理関数である。したがって、 r(t) も t の有理関数である。
(iii) ϕ(t)=P(t)/Q(t) とし、 P,Q を零でない多項式とする。 m=degP−degQ とおけば、ある零でない定数 c に対して
ϕ(t)=ctm(1+O(t−1))(t→∞)
と書ける。(ii) より ω=ϕ′/ϕ なので、この式を対数微分して
ω(t)=tm+O(t−2)
を得る。特に m=0 のときは ω(t)=O(t−2) である。いずれの場合も
t→∞limω(t)=0
が成り立つ。
(iv) 上の漸近式から
ω′(t)=O(t−2),ω(t)2=O(t−2)
である。したがって、(i) の関係式より
r(t)=ω′(t)+ω(t)2=O(t−2)(t→∞)
となる。 r は恒等的には零でないと仮定されているので、既約な形で r(t)=R(t)/S(t) と書き、 r1=degR 、 r2=degS とすれば、この評価から
r2−r1≥2
でなければならない。次数は整数なので、これは
r2>r1+1
と同値である。