京都大学 情報学研究科 数理工学専攻 2020年8月実施 基礎数学 I
Author
思齐塾, 祭音Myyura
Description
区間 [0,1] 上の C1 級関数 φ(t) で φ(0)=0,φ(1)=1 を満たすもの全体の集合を Γ とする。 φ∈Γ に対して、
I(φ)=∫01(φ˙(t))2dt,J(φ)=∫01(tφ˙(t))2dt
とおく。ここで、 φ˙(t) は φ(t) の導関数 dtdφ(t) である。また、
A=φ∈ΓinfI(φ),B=φ∈ΓinfJ(φ)
とおく。以下の問いに答えよ。
(i) A を求めよ。また、 I(φ)=A となる φ∈Γ を求めよ。
(ii) 正の整数 n に対して、 φn(t)=1−(1−t)n とおく。 J(φn) を求めよ。
(iii) B を求めよ。
(iv) J(φ)=B となる φ∈Γ は存在しないことを示せ。
题目描述
令 Γ 为区间 [0,1] 上所有满足
φ∈C1[0,1],φ(0)=0,φ(1)=1
的函数所成的集合。对 φ∈Γ,定义
I(φ)=∫01φ˙(t)2dt,J(φ)=∫01(tφ˙(t))2dt,
其中
φ˙(t)=dtdφ(t).
再定义
A=φ∈ΓinfI(φ),B=φ∈ΓinfJ(φ).
回答:
- 求 A,并求所有满足
I(φ)=A 的 φ∈Γ。
- 对正整数 n,令
φn(t)=1−(1−t)n.
求 J(φn)。
3. 求 B。
4. 证明不存在满足
J(φ)=B 的 φ∈Γ。
Kai
(i) 下限値と等号成立条件
境界条件とコーシー・シュワルツの不等式から
11=φ(1)−φ(0)=∫01φ˙(t)dt,≤(∫0112dt)(∫01φ˙(t)2dt)=I(φ).
一方、 φ(t)=t は Γ に属し、 I(φ)=1 を満たす。したがって
コーシー・シュワルツの等号条件より、 I(φ)=1 ならば φ˙ は定数である。二つの境界条件を使うと、その定数は 1 である。ゆえに、等号を達成する関数は
だけである。
(ii) 近似列に対する計算
φ˙n(t)=n(1−t)n−1
であるから、
J(φn)=n2∫01t2(1−t)2n−2dt=n2B(3,2n−1)=n2Γ(2n+2)Γ(3)Γ(2n−1)=(2n+1)!2n2(2n−2)!=4n2−1n.
(iii) 下限値
被積分関数が非負なので J(φ)≥0 であり、 B≥0 である。一方、(ii) より
n→∞limJ(φn)=n→∞lim4n2−1n=0.
各 φn は Γ に属するので B≤J(φn) である。したがって
(iv) 下限値を達成する関数の非存在
J(φ)=0 と仮定する。連続な非負関数 (tφ˙(t))2 の積分が 0 なので、この関数は [0,1] 上で恒等的に 0 でなければならない。したがって t>0 では φ˙(t)=0 であり、 φ は (0,1] 上で定数である。
φ の連続性から、その定数は φ(0) にも等しくなる。これは φ(0)=0 と φ(1)=1 に矛盾する。ゆえに、 J(φ)=B を満たす φ∈Γ は存在しない。