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京都大学 情報学研究科 数理工学専攻 2014年8月実施 基礎数学 II

Author

思齐塾, 祭音Myyura

Description

行列 AnA_n を次のように定義する:

An=(0n010n10200n2n1010n0)A_n = \begin{pmatrix} 0 & n & & & 0 \\ 1 & 0 & n-1 & & \\ 0 & 2 & 0 & \ddots & \\ & & \ddots & 0 & n-2 \\ & & & n-1 & 0 & 1 \\ 0 & & & & n & 0 \end{pmatrix}

固有値 nn および n-n に対応する固有ベクトルをそれぞれ v1v_1 および v2v_2 とする。また、

δi,j={1(i=j)0(ij)\delta_{i,j} = \begin{cases} 1 & (i = j) \\ 0 & (i \neq j) \end{cases}

として、単位ベクトル ej=(δ1,j,δ2,j,...,δn+1,j)Te_j = (\delta_{1,j}, \delta_{2,j}, ..., \delta_{n+1,j})^T を定義する。ここで、 T^T は転置を表す。

以下の問いに答えよ。

(i) 固有ベクトル v1,v2v_1, v_2 を求めよ。

(ii) n2n \geq 2 とした時、行列 TTT=(v1 v2 e3 ... en+1)T = (v_1 \ v_2 \ e_3 \ ... \ e_{n+1}) によって定義する。このとき、行列 T1AnTT^{-1}A_nT はブロック行列

(BC0D)\begin{pmatrix} B & C \\ 0 & D \end{pmatrix}

で表されることを示し、行列 BB および DD を求めよ。ここで、 00(n1)×2(n-1) \times 2 の零行列を表す。

(iii) (ii) で求めた行列 DD および An2A_{n-2} との間で

SDS1=An2SDS^{-1} = A_{n-2}

を満たす正則な下三角行列 SS が存在することを示せ。

(iv) 行列 AnA_n の固有多項式を計算し、全ての固有値を求めよ。

题目描述

定义 (n+1)×(n+1)(n+1)\times(n+1) 三对角矩阵

An=(0n010n10200n2n1010n0).A_n= \begin{pmatrix} 0&n&&&0\\ 1&0&n-1&&\\ 0&2&0&\ddots&\\ &&\ddots&0&n-2\\ &&&n-1&0&1\\ 0&&&&n&0 \end{pmatrix}.

v1,v2v_1,v_2 分别是 AnA_n 对应于特征值 nnn-n 的特征向量。再定义 Kronecker 符号与标准基向量

δi,j={1,i=j,0,ij,ej=(δ1,j,δ2,j,,δn+1,j)T,\delta_{i,j}= \begin{cases} 1,&i=j,\\ 0,&i\neq j, \end{cases} \qquad e_j=(\delta_{1,j},\delta_{2,j},\ldots,\delta_{n+1,j})^T,

其中上标 TT 表示转置。完成以下各问:

  1. 求特征向量 v1,v2v_1,v_2

  2. n2n\geq2 时,定义

    T=(v1  v2  e3  en+1).T=(v_1\ \ v_2\ \ e_3\ \cdots\ e_{n+1}).

    证明

    T1AnT=(BC0D),T^{-1}A_nT= \begin{pmatrix} B&C\\ 0&D \end{pmatrix},

    并求出分块 B,DB,D;其中左下角的 00(n1)×2(n-1)\times2 零矩阵。

  3. 对第 2 问得到的 DD,证明存在可逆下三角矩阵 SS 使

    SDS1=An2.SDS^{-1}=A_{n-2}.
  4. 计算 AnA_n 的特征多项式,并求出其全部特征值。

Kai

(i) 固有値 ±n\pm n の固有ベクトル

AnA_n の成分は

(An)i,i1=i1,(An)i,i+1=ni+1(A_n)_{i,i-1}=i-1,\qquad (A_n)_{i,i+1}=n-i+1

であり、その他は 00 である。したがって各行の和は nn なので、

v1=(1,1,,1)Tv_1=(1,1,\ldots,1)^T

に対して Anv1=nv1A_nv_1=nv_1 である。

また、

v2=(1,1,1,1,,(1)n)Tv_2=(1,-1,1,-1,\ldots,(-1)^n)^T

とおくと、第 ii 成分について

(Anv2)i=(i1)(1)i2+(ni+1)(1)i=n(1)i=n(1)i1\begin{aligned} (A_nv_2)_i &=(i-1)(-1)^{i-2}+(n-i+1)(-1)^i\\ &=n(-1)^i=-n(-1)^{i-1} \end{aligned}

となる。よって Anv2=nv2A_nv_2=-nv_2 である。

(ii) ブロック上三角表示

v1,v2v_1,v_2 の最初の二成分からなる行列の行列式は 2-2 である。したがって

T=(v1 v2 e3  en+1)T=(v_1\ v_2\ e_3\ \cdots\ e_{n+1})

は正則である。最初の二列の作用から、

T1AnT=(BC0D),B=(n00n).T^{-1}A_nT= \begin{pmatrix} B&C\\ 0&D \end{pmatrix}, \qquad B= \begin{pmatrix} n&0\\ 0&-n \end{pmatrix}.

DD を具体的に求める。 m=n1m=n-1 とし、 D=(drk)1r,kmD=(d_{rk})_{1\leq r,k\leq m} とする。 ek+2e_{k+2} に対応する列番号を kk とすれば、

dr1={4n,r=2,(n1),r4 かつ r が偶数,0,その他,d_{r1}= \begin{cases} 4-n,&r=2,\\ -(n-1),&r\geq4\ \text{かつ}\ r\ \text{が偶数},\\ 0,&\text{その他}, \end{cases}

また 2km2\leq k\leq m に対して

drk=(nk)δr,k1+(k+2)δr,k+1.d_{rk} =(n-k)\delta_{r,k-1}+(k+2)\delta_{r,k+1}.

実際、

Anej=(nj+2)ej1+jej+1A_ne_j=(n-j+2)e_{j-1}+je_{j+1}

である。 j=3j=3 の場合だけ e2e_2

e2=12(v1v2)e4e6e_2=\frac12(v_1-v_2)-e_4-e_6-\cdots

で消去すれば、上の第 11 列が得られる。 j4j\geq4 では両項が e3,,en+1e_3,\ldots,e_{n+1} の張る部分に入るので、残りの列の式が得られる。

(iii) DDAn2A_{n-2} の相似

m=n1m=n-1 次行列 S=(sij)S=(s_{ij})

sij=δijδi,j+2s_{ij}=\delta_{ij}-\delta_{i,j+2}

で定める。すなわち、主対角成分が 11 、第 22 下対角成分が 1-1 で、その他が 00 の下三角行列である。したがって

detS=1\det S=1

であり、 SS は正則である。

(ii) で得た drkd_{rk} を代入して成分ごとに比較すると、

SD=An2S.SD=A_{n-2}S.

実際、 SS の第 jj 列は ejej+2e_j-e_{j+2} であり、この差をとることで DD の第 11 列の余分な偶数行成分が消え、残る上下対角成分はそれぞれ n2i+1n-2-i+1ii になる。したがって

SDS1=An2SDS^{-1}=A_{n-2}

である。

(iv) 固有多項式と固有値

χn(λ)=det(λIn+1An)\chi_n(\lambda)=\det(\lambda I_{n+1}-A_n) とおく。ブロック上三角表示と (iii) から、

χn(λ)=(λn)(λ+n)χn2(λ).\chi_n(\lambda) =(\lambda-n)(\lambda+n)\chi_{n-2}(\lambda).

初期値は

χ0(λ)=λ,χ1(λ)=(λ1)(λ+1)\chi_0(\lambda)=\lambda, \qquad \chi_1(\lambda)=(\lambda-1)(\lambda+1)

である。帰納的に、

χn(λ)=k=0n{λ(n2k)}\boxed{ \chi_n(\lambda) =\prod_{k=0}^n\{\lambda-(n-2k)\} }

を得る。したがって固有値はすべて単純で、

λk=n2k(k=0,1,,n)\boxed{\lambda_k=n-2k\qquad(k=0,1,\ldots,n)}

である。