京都大学 情報学研究科 数理工学専攻 2010年8月実施 基礎数学 II
Author
思齐塾, 祭音Myyura
Description
RN の n(<N) 次元線形部分空間を Vn とし, Vn 上の一次独立なベクトルを v1,v2,...,vn とする. さらに, x を RN 上の点とし, x と Vn との距離を
dist(x,Vn):=(α1,...,αn)∈Rninf∣∣x−α1v1−α2v2−...−αnvn∣∣
で表す. ただし, ∣∣f∣∣=⟨f,f⟩ で f のノルム, ⟨f,g⟩ で f と g の内積をそれぞれ表す. また, グラム行列式を
G(f1,...,fn)=det((⟨fi,fj⟩))1≤i,j≤n
で定義する. このとき, 以下の問いに答えよ.
(i) ∣∣x−y∣∣=dist(x,Vn) をみたす Vn 上の点 y が存在することを示せ.
(ii) ∣∣x−y∣∣=dist(x,Vn) を実現する Vn 上の点を y とする. このとき, x−y は Vn 上の任意のベクトルと直交すること, すなわち
⟨x−y,w⟩=0,∀w∈Vn
を示せ.
(iii) 次式の成り立つことを示せ.
dist(x,Vn)2=G(v1,v2,...,vn)G(v1,v2,...,vn,x)
ここで, f1,f2,...,fk が一次独立ならば, G(f1,f2,...,fk)=0 であることは用いてよい.
(iv) G(v1,v2,...,vn)>0 を示せ.
(v) Vm⊂Vn ( 0≤m<n ) のとき,
dist(x,Vn)≤dist(x,Vm)
を示すことにより,
G(v1,v2,...,vn)≤G(v1,v2,...,vn−1)G(vn)
を証明せよ.
题目描述
设 Vn 是 RN 的一个 n 维线性子空间,其中 n<N;设 v1,v2,…,vn 是 Vn 中的一组线性无关向量,并取 x∈RN。定义点 x 到子空间 Vn 的距离为
dist(x,Vn):=(α1,…,αn)∈Rninfx−i=1∑nαivi.
这里 ∥f∥=⟨f,f⟩,⟨f,g⟩ 表示 f 与 g 的内积。另定义向量 f1,…,fk 的 Gram 行列式
G(f1,…,fk)=det((⟨fi,fj⟩)1≤i,j≤k).
完成以下各问:
-
证明存在 y∈Vn 使
∥x−y∥=dist(x,Vn).
-
设 y∈Vn 实现了上述最短距离。证明 x−y 与 Vn 中任意向量正交,即
⟨x−y,w⟩=0,∀w∈Vn.
-
证明
dist(x,Vn)2=G(v1,v2,…,vn)G(v1,v2,…,vn,x).
本问允许使用:若 f1,…,fk 线性无关,则 G(f1,…,fk)=0。
-
证明
G(v1,v2,…,vn)>0.
-
当 Vm⊂Vn 且 0≤m<n 时,先证明
dist(x,Vn)≤dist(x,Vm),
再由此证明
G(v1,v2,…,vn)≤G(v1,v2,…,vn−1)G(vn).
Kai
(i) 最短点の存在
d=dist(x,Vn) とし、 ∥x−zk∥→d となる列 zk∈Vn をとる。この列は
∥zk∥≤∥x−zk∥+∥x∥
により有界である。有限次元空間 Vn の有界列には収束部分列があるので、ある部分列について zkℓ→y∈Vn となる。ノルムの連続性から
∥x−y∥=ℓ→∞lim∥x−zkℓ∥=d
であり、最短点 y が存在する。
(ii) 最短点における直交性
w∈Vn を任意にとる。 y+tw∈Vn だから、
φ(t)=∥x−y−tw∥2=∥x−y∥2−2t⟨x−y,w⟩+t2∥w∥2
は t=0 で最小となる。したがって
φ′(0)=−2⟨x−y,w⟩=0.
よって ⟨x−y,w⟩=0 であり、 x−y は Vn のすべてのベクトルと直交する。
(iii) Gram 行列式による距離
h=x−y とおくと、 h⊥Vn かつ ∥h∥=dist(x,Vn) である。また、ある α1,…,αn により
x=j=1∑nαjvj+h
と書ける。Gram 行列の最終列から第 j 列の αj 倍を引き、続いて最終行にも対応する操作を行うと、
G(v1,…,vn,x)=det((⟨vi,vj⟩)00∥h∥2)=∥h∥2G(v1,…,vn).
v1,…,vn は一次独立なので分母は 0 ではない。したがって
dist(x,Vn)2=G(v1,…,vn)G(v1,…,vn,x).
(iv) Gram 行列式の正値性
n=1 なら
G(v1)=∥v1∥2>0.
n−1 まで成立すると仮定する。(iii) を x=vn と Vn−1=Span{v1,…,vn−1} に適用すると、
G(v1,…,vn)=dist(vn,Vn−1)2G(v1,…,vn−1).
一次独立性から vn∈/Vn−1 なので距離は正である。帰納法の仮定と合わせて
G(v1,…,vn)>0
を得る。
(v) 部分空間の包含と Gram 行列式
Vm⊂Vn なら、下限をとる集合が大きくなるので
dist(x,Vn)=z∈Vninf∥x−z∥≤z∈Vminf∥x−z∥=dist(x,Vm).
特に Vn−1=Span{v1,…,vn−1} とし、 x=vn とする。 0∈Vn−1 だから
dist(vn,Vn−1)≤∥vn∥.
(iii) と (iv) から、
G(v1,…,vn)=dist(vn,Vn−1)2G(v1,…,vn−1)≤G(vn)G(v1,…,vn−1)
となる。