京都大学 情報学研究科 数理工学専攻 2009年8月実施 基礎数学 I
Author
思齐塾, 祭音Myyura
Description
実数列 aj(j=1,2,...) と漸化式
⎩⎨⎧p0(x)=1,p1(x)=x−a1,pk(x)=(x−ak)pk−1(x)−pk−2(x),(k=2,3,...)
によって実変数 x の多項式の列 pk(x)(k=0,1,...) を定める. 以下の問いに答えよ.
(i) 任意の x において pk(x) と pk−1(x) が同時に 0 となることはないことを示せ.
(ii) x=λ を k 次多項式 pk(x) の実の零点とするとき,
pk+1(λ)pk−1(λ)<0,(k=1,2,...)
が成り立つことを示せ.
(iii) 多項式 pk(x) の導関数を pk′(x) とかく.
qk(x)=pk′(x)pk−1(x)−pk(x)pk−1′(x),(k=1,2,...)
とおくとき, 任意の x において qk(x)≥qk−1(x) , および, qk(x)≥1 が成り立つことを示せ.
(iv) 多項式 pk(x) の実の零点は単根であることを示せ.
(v) 多項式 pk(x) の実の零点 λi(k)(i=1,2,...,l) が λ1(k)<λ2(k)<...<λl(k) をみたし, 多項式 pk+1(x) の実の零点 λj(k+1)(j=1,2,...,m) が λ1(k+1)<λ2(k+1)<...<λm(k+1) をみたすとする. このとき, l=k , m=k+1 で
λ1(k+1)<λ1(k)<λ2(k+1)<λ2(k)<...<λk(k+1)<λk(k)<λk+1(k+1)
が成り立つことを示せ.
题目描述
给定实数列 (aj)j≥1,由递推关系
⎩⎨⎧p0(x)=1,p1(x)=x−a1,pk(x)=(x−ak)pk−1(x)−pk−2(x),k=2,3,…
定义实变量多项式列 (pk)k≥0。完成以下各问:
-
证明对任意 x,pk(x) 与 pk−1(x) 不会同时为零。
-
若实数 λ 是 k 次多项式 pk 的零点,证明对每个 k≥1,
pk+1(λ)pk−1(λ)<0.
-
记 pk′ 为 pk 的导数,并定义
qk(x)=pk′(x)pk−1(x)−pk(x)pk−1′(x)(k≥1).
证明对任意 x 都有 qk(x)≥qk−1(x),并且 qk(x)≥1。
-
证明 pk 的每个实零点都是单根。
-
将 pk 的实零点按
λ1(k)<⋯<λl(k) 排列,将 pk+1 的实零点按
λ1(k+1)<⋯<λm(k+1) 排列。证明 l=k、m=k+1,且两组零点严格交错:
λ1(k+1)<λ1(k)<λ2(k+1)<λ2(k)<⋯<λk(k+1)<λk(k)<λk+1(k+1).
Kai
(i)
ある実数 α で
pk(α)=pk−1(α)=0
と仮定する。漸化式に α を代入すると、
0=(α−ak)⋅0−pk−2(α)
より pk−2(α)=0 である。同じ議論を順に繰り返すと p0(α)=0 となるが、 p0=1 に反する。したがって、隣接する pk と pk−1 は共通零点をもたない。
(ii)
pk(λ)=0 とする。漸化式から
pk+1(λ)=(λ−ak+1)pk(λ)−pk−1(λ)=−pk−1(λ)
である。(i) より pk−1(λ)=0 なので、
pk+1(λ)pk−1(λ)=−pk−1(λ)2<0
を得る。
(iii)
漸化式を微分すると、
pk′=pk−1+(x−ak)pk−1′−pk−2′
である。これと元の漸化式を qk に代入して整理すると、
qk={pk−1+(x−ak)pk−1′−pk−2′}pk−1−{(x−ak)pk−1−pk−2}pk−1′=pk−12+pk−1′pk−2−pk−1pk−2′=pk−12+qk−1
を得る。したがって k≥2 では
qk(x)≥qk−1(x)
である。また、
q1=p1′p0−p1p0′=1
なので、すべての k≥1 と実数 x に対して
qk(x)≥1
が成り立つ。
(iv)
λ が pk の重根ならば、
pk(λ)=pk′(λ)=0
である。このとき qk(λ)=0 となるが、(iii) の qk(λ)≥1 に反する。よって pk の実零点はすべて単根である。
(v)
数学的帰納法で、 pk が k 個、 pk+1 が k+1 個の実零点をもち、それらが交互に並ぶことを示す。
p0=1 と p1=x−a1 の場合は明らかである。帰納法の仮定として、 pk−1 が k−1 個、 pk が k 個の単根をもち、
λ1(k)<λ1(k−1)<λ2(k)<⋯<λk−1(k−1)<λk(k)
と交互に並んでいるとする。
(ii) より
pk+1(λi(k))=−pk−1(λi(k))
である。帰納法の仮定と (iv) によれば、 pk−1 は隣り合う λi(k) と λi+1(k) の間でちょうど一つの単根をもつ。したがって、上の pk+1 の値は i ごとに符号が交代する。中間値の定理より、各区間
(λi(k),λi+1(k)),i=1,…,k−1
に pk+1 の零点が存在する。
さらに、すべての pj は最高次係数が 1 の j 次多項式である。 λk(k) は pk−1 の全零点より右にあるので、
pk−1(λk(k))>0,pk+1(λk(k))<0
である。一方、 x→+∞ で pk+1(x)→+∞ だから、 λk(k) の右にも零点が一つある。
同様に、 λ1(k) は pk−1 の全零点より左にあるため、
sgnpk+1(λ1(k))=(−1)k
であるが、 x→−∞ での pk+1(x) の符号は (−1)k+1 である。よって λ1(k) の左にも零点が一つある。
以上で pk+1 の相異なる k+1 個の実零点が得られた。次数も k+1 なので、ほかに零点はない。したがって
λ1(k+1)<λ1(k)<λ2(k+1)<λ2(k)<⋯<λk(k+1)<λk(k)<λk+1(k+1)
が成り立つ。