東京工業大学 工学院 機械系 2019年8月実施 選択専門科目 問題3(熱力学)
Author
祭音Myyura (co-authored with GPT 6 Astra)
Description
以下の記述で,①~⑤については最も適切な用語を答え,⑥と⑦については最も適切なものを選択せよ。
火力発電に用いられる蒸気原動機サイクルは,主にボイラ,タービン,復水器,ポンプより構成されており,水蒸気が有する高温高圧のエネルギーを機械仕事に変換する熱機関である。低圧の液水はポンプで断熱圧縮されて圧縮液になり,ボイラで等圧的に加熱される。(①)液の状態から蒸発が始まり,温度一定で気体と液体が共存した(②)蒸気を経て,水の蒸発が完了した瞬間に(③)蒸気になる。さらに加熱され(④)蒸気になった後タービンに入る。タービンの中で蒸気が膨張し出口では(⑤)蒸気になる。タービン入口での水蒸気温度を上げるほど熱効率は高くなるが,材料の耐熱性の問題から,現状のタービン入口温度は(⑥:600 K,900 K,1200 K,1500 K,1800 K)程度が限界である。また,タービン出口での乾き度は(⑦:8~10%,28~30%,48~50%,68~70%,88~90%)の範囲におさまるように設計される。
各文の括弧内の用語から最も適切なものを選択せよ。
(1) 気体定数,潜熱,顕熱,エンタルピーのうち,比熱と同じ単位を持つものは(気体定数,潜熱,顕熱,エンタルピー)である。
(2) 単原子分子気体,二原子分子気体,高分子,金属のうち,比熱比が一番大きいものは(単原子分子気体,二原子分子気体,高分子,金属)である。
(3) 理想気体が等積変化をする際のポリトロープ指数は(0,1,比熱比 κ,∞)である。
(4) 絞り弁を通過する気体の,絞り弁前後の(エントロピー,エンタルピー,内部エネルギー,自由エネルギー)は一定とみなすことができる。
(5) 容器 A に理想気体を入れ,これを真空の容器と管で繋いで自由膨張させると,容器 A の圧力が下がり,気体の温度は(上がる,下がる,変わらない)。
外気温が 3 ∘C のとき,電熱ヒーターを用いて室内を 23 ∘C に保つ暖房を行っている。このとき,電熱ヒーターの消費電力は 3600 W であった。以下の問いに答えよ。
(1) 同じ効果の暖房を成績係数 3 のヒートポンプで行った場合の消費電力 L を答えよ。
(2) 同じ効果の暖房を可逆ヒートポンプで行った場合の消費電力 LR を答えよ。
(3) この条件における,電熱ヒーターの暖房の成績係数 ε0 と可逆ヒートポンプの暖房の成績係数 εR を求めよ。
理想気体に関し,①~⑥にあてはまる答えを「記号群」の記号を用いて書け。
記号群: R(気体定数 [J/(kg⋅K)]),κ(比熱比 [−]),T(温度 [K]),p(圧力 [Pa]),V(体積 [m3]),m(質量 [kg]),kB(ボルツマン定数 [J/K]),NA(アボガドロ数 [−]),ΔT(変化後の温度 − 変化前の温度 [K])。
(1) 単原子分子気体の場合,分子1個の並進運動1自由度あたりの平均エネルギーは(①)[J] であり,気体 1 mol がもつ内部エネルギーは(②)[J/mol] である。
(2) 単位質量あたりの定圧比熱 cp と定積比熱 cv は,それぞれ(③),(④)と表される。
(3) シリンダとピストンからなる密閉容器に理想気体が保持されており,これを系とする。断熱条件下で内部の気体が準静的に膨張したとき,(⑤)は一定であり,系が外界に対してなす仕事は(⑥)[J] になる。必要であれば cp,cv の記号を用いてもよい。
図1(a)に示すガスサイクルについて以下の問いに答えよ。作動ガスは単位質量の理想気体とし,p,v,T,s,cp,cv は,それぞれ圧力,比体積,絶対温度,比エントロピー,定圧比熱,定積比熱であり,qin,qout は当該サイクルにおける受熱量と放熱量を表す。なお,図中の数字は各行程の始状態または終状態を意味し,図1(a)中の行程1–2と行程3–4は断熱変化を表す。以下の問いにおける記号の添え字は,各状態に対応するものとする。

(1) 図1(a)に示したサイクルの名称を答えよ。また,当該サイクルの T–s 線図として正しいものを図1(b)~(e)から選べ。
(2) 当該サイクルの受熱量 qin を p2,p3,T2,T3,cp,cv のうち必要なものを用いて表せ。
(3) 当該サイクルの熱効率 η を T1,T2,T3,T4 を用いて表せ。
题目描述
问1
对于下列叙述,①~⑤填写最恰当的术语,⑥、⑦选择最恰当的选项。
火力发电采用的蒸汽动力循环主要由锅炉、汽轮机、冷凝器和泵组成,是将高温高压水蒸气的能量转化为机械功的热机。低压液态水在泵中绝热压缩成为压缩液,再在锅炉中等压加热。从(①)液状态开始汽化,经过温度恒定、气液共存的(②)蒸汽状态,在水恰好完全汽化时成为(③)蒸汽。继续加热成为(④)蒸汽后进入汽轮机。蒸汽在汽轮机中膨胀,出口处成为(⑤)蒸汽。汽轮机入口水蒸气的温度越高,热效率越高,但受材料耐热性限制,目前入口温度以约(⑥:600 K、900 K、1200 K、1500 K、1800 K)为上限。设计时还须使汽轮机出口干度落在(⑦:8~10%、28~30%、48~50%、68~70%、88~90%)的范围内。
问2
从每句话括号内的术语中选择最恰当的一项。
(1) 在气体常数、潜热、显热、焓中,与比热单位相同的是(气体常数、潜热、显热、焓)。
(2) 在单原子气体、双原子气体、高分子、金属中,比热比最大的是(单原子气体、双原子气体、高分子、金属)。
(3) 理想气体发生等容变化时的多变指数为(0、1、比热比 κ、∞)。
(4) 对通过节流阀的气体,可认为阀前后的(熵、焓、内能、自由能)保持不变。
(5) 在容器 A 中装入理想气体,用管道连接真空容器,使气体自由膨胀,则容器 A 的压力下降,气体温度(升高、降低、不变)。
问3
室外气温为 3 ∘C 时,用电热器供暖,将室内温度保持在 23 ∘C。此时电热器消耗的功率为 3600 W。回答下列问题。
(1) 若使用性能系数为 3 的热泵实现相同的供暖效果,求耗电功率 L。
(2) 若使用可逆热泵实现相同的供暖效果,求耗电功率 LR。
(3) 求该条件下电热器供暖的性能系数 ε0 以及可逆热泵供暖的性能系数 εR。
问4
关于理想气体,用“符号组”中的符号写出①~⑥的答案。
符号组: R(气体常数 [J/(kg⋅K)])、κ(比热比 [−])、T(温度 [K])、p(压力 [Pa])、V(体积 [m3])、m(质量 [kg])、kB(玻尔兹曼常数 [J/K])、NA(阿伏伽德罗数 [−])、ΔT(变化后的温度 − 变化前的温度 [K])。
(1) 对单原子气体,每个分子的每个平动自由度对应的平均能量为(①)[J],1 mol 气体具有的内能为(②)[J/mol]。
(2) 单位质量的定压比热 cp 和定容比热 cv 分别表示为(③)、(④)。
(3) 理想气体封闭在由气缸和活塞组成的容器中,以该气体为系统。在绝热条件下,内部气体准静态膨胀时,(⑤)保持不变,系统对外界做的功为(⑥)[J]。需要时也可使用 cp,cv。
问5
回答关于图1(a)气体循环的下列问题。工质为单位质量的理想气体,p,v,T,s,cp,cv 分别为压力、比体积、绝对温度、比熵、定压比热和定容比热;qin,qout 分别表示循环中的吸热量和放热量。图中数字表示各过程的初态或终态,图1(a)的过程1–2、3–4为绝热变化。以下各问中符号的下标对应各状态。
(1) 回答图1(a)循环的名称,并从图1(b)~(e)中选择该循环正确的 T–s 图。
(2) 从 p2,p3,T2,T3,cp,cv 中选用必要符号,表示循环吸热量 qin。
(3) 用 T1,T2,T3,T4 表示循环热效率 η。
Kai
1◯=飽和,2◯=湿り,3◯=乾き飽和,4◯=過熱,5◯=湿り.
主蒸気温度が約 600∘C 級の蒸気タービンを考えると、選択肢では 900 K が該当する。出口の湿りは液滴による損傷と効率低下を招くため、乾き度は高く保つ。
6◯=900 K,7◯=88〜90%.
- 気体定数。比気体定数と質量比熱の単位はともに J/(kgK)。
- 単原子分子気体。並進自由度3の理想気体では cp/cv=5/3。
- ∞。pvn=一定 を p1/nv=一定 として n→∞ をとる。
- エンタルピー。断熱・軸仕事なしで運動・位置エネルギー変化を無視すれば h1=h2。
- 変わらない。自由膨張の全体系を断熱とみなし、最終平衡状態を比較すると Q=W=0、ΔU=0。理想気体では U=U(T) である。
必要な暖房熱量率は Q˙H=3600 W、TH=296.15 K、TL=276.15 K。
L=33600=1200 W.
可逆熱機関のエントロピー収支から εR=TH/(TH−TL) なので
LR=3600296.1520≃243 W,ε0=1,εR=14.8075≃14.8.
エネルギー等分配則、cp−cv=R、cp/cv=κ より
1◯=21kBT,2◯=23NAkBT,3◯=κ−1κR,4◯=κ−1R.
準静的な断熱変化を可逆断熱として扱うと、ポアソンの関係が成り立つ。仕事は内エネルギーの減少量である。
5◯=pVκ(または TVκ−1),6◯=W=−mcvΔT=−κ−1mRΔT.
膨張では ΔT<0 なので W>0。
- オットーサイクル、図(c)。可逆断熱線は T–s 図で鉛直、等積加熱では ds=cvdT/T>0。
- 等積過程2–3では境界仕事が0なので
qin=cv(T3−T2).
- 同様に qout=cv(T4−T1)。したがって
η=1−T3−T2T4−T1.
Reference