東京工業大学 物質理工学院 材料系 2024年8月実施 問題I-3(物理化学)
Author
祭音Myyura (Based on ソニア's answer refined with GPT 6 Astra)
Description
下の問 (1)、(2) に答えよ。
(1)
CS2 分子の赤外吸収スペクトルを測定したところ、波数 397 cm−1 と 1535 cm−1 の2つの吸収バンドのみが観測された。この測定結果に関する以下の問①~④に答えよ。
① CS2 分子が直線型構造か非直線型構造のどちらかについて、原子の並び順とともに答え、その理由を述べよ。
② 観測された2つの吸収バンドに対応する振動モードに関して、各原子の変位を矢印でそれぞれ図示せよ。また、それぞれの振動モードが縮退しているかどうかを答えよ。
③ CS2 分子において、赤外分光法で観測できない振動モードの名称および数と、その振動モードが観測できる分光法を答えよ。
④ 波数 397 cm−1 に対応する振動モードにおける基底状態と第一励起状態のエネルギー差を計算せよ。ただし、プランク定数、真空中の光速、電気素量は、それぞれ 6.6×10−34 Js、3.0×108 ms−1、1.6×10−19 C とする。
(2)
物質 A、B、C がかかわる化学反応に対して、下の問①~③に答えよ。ただし、各モル濃度をそれぞれ [A],[B],[C] で表し、時間 t=0 では [A]=[A]0,[B]=[C]=0 とする。また、すべての反応は一次反応とし、反応速度定数 k1 と k2 の関係は k1>k2、k3 と k4 の関係は k3>k4 とする。

① 図1に示すような、A が B または C に変化する化学反応過程を考える。[A],[B],[C] の時間変化を導出過程とともに t の関数で表せ。また、それぞれの濃度の時間変化を [A],[B],[C] の大小関係がわかるように図示せよ。
② 図2に示すような、A が B、さらに B が C に変化するような化学反応過程を考える。[A],[B] を用いて、d[A]/dt,d[B]/dt,d[C]/dt をそれぞれ示せ。また、[C] を t の関数で表せ。
③ 図1と図2の反応形式の名称をそれぞれ答えよ。
题目描述
回答 (1)、(2) 两部分。
(1) 测量 CS2 分子的红外吸收光谱,只观察到波数为 397 cm−1 和 1535 cm−1 的两个吸收带。根据此测量结果回答①~④。
① 判断 CS2 分子为直线形还是非直线形,给出原子的排列顺序,并说明理由。
② 对观测到的两个吸收带所对应的振动模式,分别用箭头画出各原子的位移,并说明各振动模式是否简并。
③ 给出 CS2 分子中红外光谱无法观测的振动模式名称及数目,并指出可观测这些模式的光谱方法。
④ 计算波数 397 cm−1 所对应振动模式的基态与第一激发态之间的能量差。普朗克常数、真空光速、元电荷分别取 6.6×10−34 Js、3.0×108 ms−1、1.6×10−19 C。
(2) 对涉及 A、B、C 三种物质的化学反应,回答①~③。各摩尔浓度分别为 [A],[B],[C],初始时刻 t=0 满足 [A]=[A]0,[B]=[C]=0。所有反应均为一级反应,速率常数满足 k1>k2、k3>k4。
① 图1中 A 分别以速率常数 k1,k2 转化为 B、C。推导 [A],[B],[C] 随时间的变化,写成 t 的函数并给出推导过程;画出浓度–时间曲线,使各浓度的大小关系清楚可见。
② 图2中 A 以速率常数 k3 转化为 B,B 再以 k4 转化为 C。用 [A],[B] 分别表示 d[A]/dt,d[B]/dt,d[C]/dt,并将 [C] 写成 t 的函数。
③ 分别给出图1和图2的反应形式名称。
Kai
(1)①
S=C=S の直線型。中心 C の周りには結合電子領域が二つあり、孤立電子対はない。電子対反発が小さくなる配置は結合角 180∘ である。直線型では対称伸縮が赤外不活性、二つの変角振動が縮退するため、非対称伸縮と変角振動の2本の吸収バンドが観測されることとも一致する。
(1)②
1535 cm−1 は非対称伸縮振動で、両端の S が同方向、C が反対方向に動き、一方の結合が伸びると他方が縮む。これは非縮退である。

397 cm−1 は変角振動で、分子軸に垂直な二方向の振動が同じ振動数を持つため二重縮退する。下図は変角振動の一方を示し、もう一方は変位方向を分子軸の周りに 90∘ 回転したものである。矢印は変位方向を示し、長さは振幅の厳密な比ではない。

(1)③
直線三原子分子には 3N−5=4 個の振動自由度がある。残る 1 個の対称伸縮振動 では双極子モーメントが変化しないため赤外不活性である。一方、分極率が変化するので ラマン分光法 で観測できる。
(1)④
ΔE=hcν=(6.6×10−34)(3.0×108)(397×102)=7.9×10−21 J.
電子ボルトでは
ΔE=1.6×10−197.8606×10−21≃0.049 eV.
(2)①
速度式は
dtd[A]dtd[B]dtd[C]=−(k1+k2)[A],=k1[A],=k2[A].
初期条件を用いて順に積分すると
[A]=[A]0e−(k1+k2)t,
[B]=k1+k2k1[A]0(1−e−(k1+k2)t),
[C]=k1+k2k2[A]0(1−e−(k1+k2)t).
A は単調減少し、B と C は単調増加する。t>0 で [B]/[C]=k1/k2>1。十分時間が経つと B、C はそれぞれ初濃度の k1/(k1+k2)、k2/(k1+k2) 倍に近づく。図は k1=2k2 の例である。

(2)②
dtd[A]dtd[B]dtd[C]=−k3[A],=k3[A]−k4[B],=k4[B].
第1式と第2式から
[A][B]=[A]0e−k3t,=k4−k3k3[A]0(e−k3t−e−k4t).
物質収支 [A]+[B]+[C]=[A]0 より
[C]=[A]0[1+k4−k3k3e−k4t−k4e−k3t].
(2)③
図1:並行反応(競争反応)、図2:逐次反応.
Reference