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東京工業大学 物質理工学院 応用化学系 2024年8月実施 問題II-1(有機化学)

Author​

祭音Myyura (Based on ソニア's answer refined with GPT 6 Astra)

Description​

以下の設問 (1)〜(3) に答えよ。

(1)​

カルボニル化合物に関する以下の問①〜⑤に答えよ。

① 分子式 C5H10O\mathrm{C_5H_{10}O} で表される銀鏡反応を示す化合物の中で、不斉炭素原子の絶対立体配置が RR である化合物の構造式を記せ。

② 酢酸の沸点(117.9 ∘C117.9\ ^\circ\mathrm{C})は、同じ炭素数であるエタノールの沸点(78.3 ∘C78.3\ ^\circ\mathrm{C})よりも高い。酢酸とエタノールの分子量の違いのほかに考えられる理由を1行程度で説明せよ。

③ 次のカルボン酸の中で、pKa\mathrm{p}K_\mathrm{a} 値が最も小さい化合物の構造式を記せ。

酸性度を比較するカルボン酸

④ 次の反応スキームにおいて、試薬 A とベンゼン環を含む化合物 E の構造式をそれぞれ記せ。ただし、立体異性体は考慮しなくてよい。

A〜Eの反応経路

⑤ ④の反応スキームで、化合物 C から化合物 D を合成する反応の機構を、電子の流れを示す曲がった矢印を用いて記せ。

(2)​

化合物 F を用いた次に示す反応の主生成物 G〜J の構造式を、それぞれ記せ。ただし、立体異性体は考慮しなくてよい。なお、I 以外は不斉炭素原子を有し、J の分子式は C14H16O\mathrm{C_{14}H_{16}O} である。

FからG〜Jへの反応

(3)​

複素環化合物に関する以下の問①および②に答えよ。

① 次の化合物 K および L において、(a)〜(c) の記号を付した窒素原子の中で塩基性が最も強いものを、それぞれ記号で示せ。

化合物K・Lの窒素原子

② 次の反応では、化合物 M のみが生成して化合物 N は生成しない。化合物 N が生成しない理由を、それぞれの生成物を与える中間体の構造を示しながら、1〜2行程度の文章で説明せよ。ただし、構造などの図は行数に含めない。

インドールの臭素化

题目描述​

回答 (1)〜(3),结构及反应条件见相应局部图。

(1) 回答关于羰基化合物的①〜⑤。

① 在分子式为 C5H10O\mathrm{C_5H_{10}O}、能发生银镜反应的化合物中,写出不对称碳原子的绝对构型为 RR 的化合物结构式。

② 乙酸的沸点为 117.9 ∘C117.9\ ^\circ\mathrm{C},高于碳原子数相同的乙醇(78.3 ∘C78.3\ ^\circ\mathrm{C})。除两者分子量不同外,用约一行说明其他可能的原因。

③ 写出图示羧酸中 pKa\mathrm{p}K_\mathrm{a} 最小者的结构式。

④ 在所示反应路线中,分别写出试剂 A 及含有苯环的化合物 E 的结构式,无需考虑立体异构体。

⑤ 用表示电子流向的弯箭头写出④中 C 合成 D 的反应机理。

(2) 分别写出 F 在图示各反应中所得主要产物 G〜J 的结构式,无需考虑立体异构体。除 I 外,其余产物均具有不对称碳原子;J 的分子式为 C14H16O\mathrm{C_{14}H_{16}O}。

(3) 回答关于杂环化合物的①、②。

① 对 K、L,分别从标为 (a)〜(c) 的氮原子中选出碱性最强者,用相应符号回答。

② 图示反应只生成 M,不生成 N。画出分别通向两种产物的中间体结构,并用约1〜2行文字解释不生成 N 的原因。结构等图示不计入行数。

Kai​

(1)​

①

(R)-2-メチルブタナール。CIP順位はCHO > Et > Me > Hである。

1_1

②​

酢酸は強い分子間水素結合による会合(二量体形成を含む)を示し、分子を引き離すのに大きなエネルギーを要する。

③​

2-クロロブタン酸。α-Clの強い電子求引誘起効果により共役塩基が安定化される。

④​

A:HCN(触媒量NaCNまたはKCN)。ベンズアルデヒドのシアノヒドリン形成後、ニトリルを酸加水分解する。

E:PhCH(OH)CH2N1CCOCC1\mathrm{PhCH(OH)CH_2N1CCOCC1}(Nはモルホリン環のN)。LiAlH4_4はアミドC=OをCH2_2へ還元し、OAc保護基を除いてOHを再生する。

1_4_E

⑤​

R=PhCH(OAc)\mathrm{R=PhCH(OAc)}、Cy=C6H11\mathrm{Cy=C_6H_{11}}、HNmor\mathrm{HN_{mor}} をモルホリンとする。DCCのNをカルボン酸でプロトン化し、カルボキシラートOの電子対をカルボジイミド中心Cへ、C=Nのπ電子対をNへ移すと O-アシルイソ尿素 RCO−O−C(=NCy)−NHCy\mathrm{RCO-O-C(=NCy)-NHCy} を生じる。

次にモルホリンNの電子対がRCOのアシル炭素を攻撃し、C=O電子対がOへ移って四面体中間体 R−C(O−)(N+Hmor)−O−C(=NCy)−NHCy\mathrm{R-C(O^-)(N^+H_{mor})-O-C(=NCy)-NHCy} となる。Oの電子対がC=Oを再形成し、C–O電子対がイソ尿素側Oへ移る。プロトン移動と互変異性化を経て、アミドDとジシクロヘキシル尿素 CyNH−C(=O)−NHCy\mathrm{CyNH-C(=O)-NHCy} を得る。

1_5_a

1_5_b

1_5_c

1_5_d

1_5_e

1_5_f

(2)​

  • G:ピロリジンのNが元のカルボニル炭素C1に結合し、C1とメチル基のない側のα炭素との間にC=Cを持つエナミン。立体障害の小さい側で形成し、Meを持つ炭素の不斉は残る。

2_G

  • H:Fとネオペンチルグリコールから得られる六員環環状アセタール。元のカルボニル炭素をスピロ中心とする1,3-ジオキサン構造を持つ。

2_H

  • I:1-エチル-2-メチルシクロヘキサ-1-エン。Grignard付加後の脱水で四置換アルケンとなる。

2_I

  • J:6-ベンジリデン-2-メチルシクロヘキサノン。置換の少ないα位で交差アルドール縮合し、C7H12O+C7H6O−H2O=C14H16O\mathrm{C_7H_{12}O+C_7H_6O-H_2O=C_{14}H_{16}O} となる。

2_J

(3)​

①​

K:(c)、L:(b)。K(c)は脂肪族第一級アミン、L(b)は脂肪族第三級アミンである。ピロール型Nの電子対は芳香族性に、アミドNの電子対はカルボニル共鳴に使われ、プロトンを受け取りにくい。

②​

インドールの五員環をN1–C2–C3–C3a–C7a–N1と書く。C3攻撃のσ錯体ではC3がC(Br)(H)となり、C2+^+–N1H ↔\leftrightarrow C2=N1H+^+ の共鳴により正電荷をNへ分散できる。この二つの寄与式はいずれも縮合ベンゼン環の芳香族性を保持する。

C2攻撃のσ錯体ではC2がC(Br)(H)、C3がC+^+となる。正電荷をNへ移すにはベンゼン側のπ結合まで組み替える必要があり、ベンゼン環の芳香族性を保持した同等のN安定化がない。したがってC3置換のMが優先する。

3_2_c3

3_2_c2

Reference​