東京工業大学 物質理工学院 応用化学系 2023年8月実施 問題I-2
Author
祭音Myyura (Based on ソニア's answer refined with GPT 6 Astra)
Description
以下の設問(1)および(2)に答えよ。
(1)
八面体形錯体に関する以下の文章を読み,問①~⑥に答えよ。なお,対称適合線形結合(SALC)とは,分子の対称性に一致する配位子の軌道の組み合わせであり,八面体形のSALCは図1に示す ,, の3種類である。

3d金属Mとドナー性配位子Lから構成される八面体形錯体 の分子軌道は,金属の原子軌道と配位子から形成されるSALCから組み立てられる。図2には錯体の構造と座標軸のとり方を示した。 のSALCともっとも強く相互作用する3d金属の原子軌道は【ア】軌道, のSALCともっとも強く相互作用する3d金属の原子軌道は【イ】軌道である。また,3d軌道のうち【ウ】軌道の対称性が のSALCと一致する。錯体 の中心金属まわりの価電子の総和が18電子の場合には【エ】性の 軌道に電子が収容され,この場合には 軌道が最高被占軌道(HOMO)となる。d軌道と ドナー性配位子が強く相互作用する場合には, 軌道のエネルギーが【i】なり,その結果,HOMO–LUMOギャップは【ii】なる。カルボニル配位子をもつ錯体 の場合には,COの 軌道もd軌道と相互作用する。COの 軌道と相互作用する3d金属の原子軌道は【オ】軌道であり,配位子の軌道との相互作用によっても錯体のHOMO–LUMOギャップは変化する。

① 文章中の空欄ア~オにあてはまる最も適切な語句を答えよ。なお,語句は以下の語群の中から選び,空欄に複数の語句が入る場合にはすべてを答えること。
【語群】,,,,,,,,,,,,,,結合,反結合,非結合
② 文章中の空欄iおよびiiにあてはまる語句の組み合わせとして正しいものをA~Dの中から選べ。
| 選択肢 | i | ii |
|---|---|---|
| A | 高く | 大きく |
| B | 高く | 小さく |
| C | 低く | 大きく |
| D | 低く | 小さく |
③ 八面体形のカルボニル錯体 が中性の場合( の場合),中心金属まわりの価電子の総和が18電子となる3d金属を答えよ。
④ 太字部に関して,COの 軌道との相互作用が【オ】軌道のエネルギー準位に及ぼす影響について,2行程度で簡潔に説明せよ。
⑤ ドナー性配位子 の存在下で に紫外光を照射することで,1つのカルボニル配位子が に置換された が得られた。八面体形錯体の分子軌道を考慮し,紫外光の照射によってCO配位子の脱離が促進される理由を3行程度で答えよ。
⑥ ある中性のカルボニル錯体 をアセトニトリル中で加熱したところ,3つのカルボニル配位子が置換された が得られた。この錯体には複数の幾何異性体が考えられるが,1種類の異性体のみが選択的に得られた。生成した錯体の構造を,金属まわりの立体構造がわかるように図示せよ。
(2)
ホウ素化合物 に関する以下の文章を読み,問①~③に答えよ。
① Xが水素の場合には二量体であるジボランを形成する。以下に示す(i)~(iv)の中から,ジボランの構造として正しいものを選べ。

② 三フッ化ホウ素はジボランとは異なり単量体となる。原子価結合理論での 中のホウ素原子における軌道の混成様式を答えよ。
③ 三フッ化ホウ素よりも三臭化ホウ素の方が強いルイス酸である。その理由を3行程度で答えよ。
题目描述
回答以下(1)、(2)各题。
(1) 阅读以下有关八面体配合物的文字,回答①~⑥。对称适应线性组合(SALC)是与分子对称性一致的配体轨道组合。八面体的SALC有图1所示的 、、 三种。
由3d金属M和给体配体L组成的八面体配合物 ,其分子轨道由金属原子轨道与配体形成的SALC构成。图2给出配合物结构与坐标轴约定。与 的SALC相互作用最强的3d金属原子轨道为【ア】轨道,与 的SALC相互作用最强的为【イ】轨道。此外,3d轨道中的【ウ】轨道与 的SALC具有相同的对称性。当 中心金属周围的价电子总数为18时,电子填入【エ】性的 轨道,此时 为最高占据轨道(HOMO)。当d轨道与 给体配体的相互作用较强时, 轨道的能量变【i】,HOMO–LUMO能隙因而变【ii】。对于含羰基配体的 ,CO的 轨道也与d轨道相互作用。与CO的 轨道相互作用的3d金属原子轨道为【オ】轨道,配体轨道的这一相互作用也会改变配合物的HOMO–LUMO能隙。
① 从下列词库中为ア~オ选择最恰当的答案;若一空有多个适用答案,须全部填写。
【词库】、、、、、、、、、、、、、、成键、反键、非键。
② 从A~D中选择i、ii的正确组合。
| 选项 | i | ii |
|---|---|---|
| A | 高 | 大 |
| B | 高 | 小 |
| C | 低 | 大 |
| D | 低 | 小 |
③ 当八面体羰基配合物 为中性()时,指出使中心金属周围价电子总数为18的3d金属。
④ 就加粗部分,用约2行简要说明CO的 轨道相互作用对【オ】轨道能级的影响。
⑤ 在给体配体 存在时,用紫外光照射 ,得到一个羰基配体被 取代的 。结合八面体配合物的分子轨道,用约3行说明紫外光促进CO配体脱离的原因。
⑥ 将某中性羰基配合物 在乙腈中加热,得到三个羰基配体被取代的 。它有多种可能的几何异构体,但实验只选择性得到一种。画出所生成配合物的结构,明确表示金属周围的立体结构。
(2) 关于硼化合物 ,回答①~③。
① X为氢时形成二聚体乙硼烷。从上方(i)~(iv)中选出正确的乙硼烷结构。
② 三氟化硼与乙硼烷不同,以单体存在。根据价键理论,指出 中硼原子的轨道杂化方式。
③ 三溴化硼是比三氟化硼更强的路易斯酸。用约3行说明原因。
Kai
(1)
①
| 空欄 | 解答 |
|---|---|
| ア | |
| イ | |
| ウ | |
| エ | 非結合 |
| オ |
同じ対称性の金属軌道とSALCが相互作用する。純粋な 配位子場では に対応するSALCがなく、この組は非結合性となる。
②
A。相互作用が強いほど結合性・反結合性軌道の分裂が大きくなり、反結合性 が上昇する。
③
COは中性2電子供与配位子なので、 より金属は6族。3d金属では Cr である。
④
金属の と、より高いエネルギーにあるCOの空の が相互作用すると、金属成分の大きい結合性軌道が元のd軌道より安定化する。そのためHOMOが低下し、HOMO–LUMOギャップが広がる。
⑤
光励起によって、金属–CO間の 結合性を持つ占有軌道から 反結合性 へ電子が移る。 逆供与の減少と反結合性軌道の占有が金属–CO結合を弱め、COが脱離しやすくなる。
⑥
fac異性体。3個のCOは互いにcis、3個のアセトニトリルも互いにcisで、各組が八面体の一つの面を占める。アセトニトリルはNで配位する。
(2)
①
(iii)。4個の末端Hと2個の架橋Hを持つ。架橋B–H–B結合は三中心二電子結合である。
②
混成。B–Fの三つの 結合は平面三角形を形成する。
③
Fの孤立電子対からBの空の 軌道への – の 供与は、Brの からの供与より有効で、Bの電子不足を緩和する。塩基付加による構造変化ではこの安定化を失うため、 は より電子対を受け入れにくい。