東京工業大学 物質理工学院 応用化学系 2024年度(2023年8月実施)問題II-1(有機化学)
Author
祭音Myyura (Based on ソニア's answer refined with GPT 6 Astra)
Description
図中の二つの合成経路について答えよ。
(1) ①Aより酸性が強い置換安息香酸を選べ。②AからBへのエステル化について、原料の当量や濃度を変えずに収率を高める方法を答えよ。③BからCへの反応機構を電子の流れとともに示せ。④ア、イの構造を答えよ。
(2) ①DからFへのWittig反応に用いる試薬Eを記せ。②FからGへの反応機構を、電子の流れを表す矢印で示せ。③GからIに用いる試薬Hを記せ。④還元的アミノ化生成物ウと、過剰CHI処理後のAgO、水、加熱による主生成物エ、オの構造を示せ。


题目描述
对图中的两条合成路线作答。(1) 选出酸性强于A的取代苯甲酸;提出不改变原料当量和浓度而提高A至B酯化收率的方法;用电子流解释B至C的反应;写出ア、イ。(2) ①写出Wittig试剂E;②用电子流箭头说明F至G的反应机理;③写出试剂H;④写出还原胺化产物ウ,以及经足量碘甲烷、氧化银、水、加热后的主要产物エ、オ。
Kai
(1)
① p-ニトロ安息香酸、p-ブロモ安息香酸。電子求引基は安息香酸イオンを安定化する。
② 還流中に生成する水を共沸蒸留・分水器で除去し、エステル化平衡を生成物側へ移す。
③ NaHが酢酸エチルのα-Hを除き、エノラートを生じる。そのα炭素の電子対がBのアシル炭素を攻撃し、C=Oのπ電子対をOへ移して四面体中間体をつくる。Oの電子対がC=Oを再形成すると同時に、C–OEt電子対がOEtへ移動してEtOが脱離する。生成したβ-ケトエステルの脱プロトン化が反応を進め、酸処理でCを与える。
④ アはMichael付加生成物 。
イは酸性加熱の進行範囲によって次のように分かれる。エステルを保持して分子内アルドール縮合・脱水が起これば、3-フェニル-4-(エトキシカルボニル)シクロヘキサ-2-エン-1-オンとなる。環をC1(=O)–C2=C3(Ph)–C4(COEt)–C5–C6–C1と書けば結合位置が明確になる。
一方、β-ケトエステルが先に十分加水分解・脱炭酸される条件では、 を経由して 3-フェニルシクロヘキサ-2-エン-1-オンとなる。図にはHOと加熱のみが指定され、時間などは与えられていないため、エステル保持を無条件には仮定できない。
(2)
とする。
① 。Fはシクロヘキサン環に が付いたエノールエーテルで、その加水分解はG(CyCHO)を与える。
② Fの環側アルケン炭素をプロトン化すると、外側炭素に正電荷を持つ が生じる。水の付加と脱プロトン化でヘミアセタール をつくり、OMeのプロトン化、MeOHの脱離、C=O形成を経てCyCHOとなる。各電子対の移動を下図に示す。
③ 。アルデヒドにEtを付加した第二級アルコールを酸化するとI(CyCOEt)を得る。
④ 。過剰のCHIにより とし、水酸化物に変換して加熱するとHofmann脱離が起こる。主生成物は順不同で
となる。N上のエチル基の末端β-Hを除く経路が、最も置換度の低いエチレンを与える。大きい炭素鎖側だけを脱離対象とすることはできない。