東京工業大学 物質理工学院 応用化学系 2023年度(2022年8月実施)問題II-1(有機化学)
Author
祭音Myyura (Based on ソニア's answer refined with GPT 6 Astra)
Description
図の構造式と反応条件を用いて、次の設問に答えよ。
(1) ①A〜Dを求核アシル置換反応に対する反応性、②E〜Hを酸性、③I〜Lを塩基性の強い順に、不等号で並べよ。
(2) ①試薬M、②化合物N、Oの構造、③アセタール1からケトン2を生じる酸触媒加水分解の機構を答えよ。
(3) ①試薬P、Q、②中間体Rの構造、③3から4への臭素化の機構を電子の流れとともに答えよ。


题目描述
按图中的结构与条件作答。(1) 分别按亲核酰基取代活性、酸性、碱性从强到弱排列A—D、E—H、I—L。(2) 写出试剂M、化合物N与O,并说明缩醛1酸催化水解为酮2的机理。(3) 写出试剂P、Q及中间体R,并用电子流说明3转化为4的溴化机理。
Kai
(1)
① D > C > A > B。酸無水物はエステルより反応性が高く、Dでは電子求引性のCF基によりアシル炭素の求電子性が高い。Aの脱離基フェノキシドは、Bのイソプロポキシドより安定である。
② F > H > G > E。Fの活性メチレンの共役塩基は二つのカルボニルに非局在化する。Hには脱プロトン化可能なアミドN–Hがある。Gのα位カルバニオンはカルボニルとPhの両方で安定化されるが、EにはPhによる安定化がない。
③ L > I > J > K。Lは脂肪族アミン、Iはイミダゾール、Jはピリジン、Kはピリミジンである。イミダゾールのピリジン型Nがプロトン化されると、正電荷を二つのNへ非局在化できる。Kではもう一つの環内Nの電子求引性によって塩基性が低くなる。
(2)
とおく。
| 空欄 | 構造式・試薬 |
|---|---|
| M | |
| N | |
| O |
Nの水和はMarkovnikov則に従って を与える。Nの末端Hを除き、メチル化してから完全水素化すると となる。OにCHMgBrが付加して生じるイミン塩を加水分解すると、同じケトンが得られる。
③ アセタール の一方のOをプロトン化する。C–O電子対をそのOへ移してMeOHを脱離させ、オキソカルベニウムイオンをつくる。水のOの孤立電子対が中心Cを攻撃し、脱プロトン化してヘミアセタール となる。残るOMeをプロトン化し、OHのOの孤立電子対でC=Oをつくると同時にC–OMe電子対を脱離Oへ移す。MeOH脱離と脱プロトン化により2を得る。
(3)
① P:LDA、。かさ高い塩基で立体障害の小さい側を脱プロトン化し、速度論的エノラートをメチル化する。Q:。有機銅試薬の1,4-付加でβ位にMeを導入する。
② Rは2-メチルシクロヘキサノンのC1=C2型リチウムエノラートである。C1を元のカルボニル炭素とすると、環内の連結は 。共役エノンの溶解金属還元で生じ、このC2をCHIで捕捉すると2,2-ジメチル体となる。
③ 酸触媒でカルボニルOをプロトン化した後、C2–Hの電子対をC1=C2へ、C=Oのπ電子対をOへ動かしてエノールをつくる。そのπ電子対がBrを攻撃し、Br–Br電子対がBrへ移動するとともに、Oの孤立電子対がC=Oを再形成する。Oの脱プロトン化により 2-ブロモ-2-メチルシクロヘキサノン を得る。酸性条件なので、反応種はエノールである。