電気通信大学 情報理工学研究科 情報・ネットワーク工学専攻 2025年8月実施 選択問題 数値計算
Author
祭音Myyura (co-authored with GPT 5.6 SOL)
Description
無限回微分可能な f と h>0 に対し、Taylor 展開を用いて f′(α) の中心差分と 3 点前進差分、およびそれぞれの離散化誤差の主要項を求めよ。f(α),…,f(α+(n−1)h) で f′′(α) を 2 次精度で近似する最小の n と近似式も求めよ。
さらに、前進差分
hf(α+h)−f(α)
について、f(α+h),f(α) の丸め誤差の上界はともに ∣f(α)∣u(0<u≪1)、差の誤差上界は両者の和、h で割ると誤差上界も 1/h 倍になると仮定する。丸め誤差の上界、およびそれと離散化誤差の主要項の絶対値の和を最小にする h と最小値を求めよ。
题目描述
由 Taylor 展开推导一阶导数的中心差分和三点前向差分,以及二阶导数的二阶精度前向差分;再求浮点舍入误差上界、最优步长与最小总误差。
Kai
α を中心とする f(α+h) と f(α−h) の Taylor 展開を引くと、
f(α+h)−f(α−h)=2hf′(α)+3!2h3f′′′(α)+O(h5).
よって、
f′(α)≃2hf(α+h)−f(α−h)
であり、2 次精度、誤差の主要項は
−6h2f′′′(α)
である。
f(α+h),f(α+2h) を Taylor 展開して係数を比較すると、
f′(α)=2h−3f(α)+4f(α+h)−f(α+2h)+3h2f′′′(α)+O(h3).
したがって、
f′(α)≃2h−3f(α)+4f(α+h)−f(α+2h)
であり、2 次精度、誤差の主要項は
3h2f′′′(α).
2 次精度とするためには、f,f′,f′′′ の項を消去する必要がある。したがって最小の関数値数は
である。係数比較より、
f′′(α)≃h22f(α)−5f(α+h)+4f(α+2h)−f(α+3h)
を得る。
f(α+h) と f(α) の丸め誤差の上界をともに ∣f(α)∣u とすると、前進差分の丸め誤差の上界は
h2∣f(α)∣u.
全誤差を
E(h)=2h∣f′′(α)∣+h2∣f(α)∣u
とおく。∣f(α)∣>0 かつ ∣f′′(α)∣>0 のとき、相加相乗平均または E′(h)=0 より、
h=2∣f′′(α)∣∣f(α)∣u.
このとき、
Emin=2∣f(α)∣∣f′′(α)∣u.
公式問題(PDF第13頁)には f(α),f′′(α) が非零という条件はないため、退化した場合を区別する。f(α)=0、f′′(α)=0 ならこの誤差モデルは h↓0 で下限0となり、正の有限 h で最小値を取らない。f′′(α)=0、f(α)=0 なら表示したモデルは形式的には h→∞ で下限0となるが、小さい h に対する打切り近似なので、実際の最適刻み幅には次の非零の高階項を含める必要がある。両者が0ならこのモデルは恒等的に0で、高階項による評価が必要となる。