東京工業大学 工学院 電気電子系 2022年8月実施 電磁気学1
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Zero
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真空中に固定された平行平板コンデンサについて,以下の問に答えよ。真空の誘電率を とし,端部効果は無視できるものとする。
(1) 図 のように,厚さが無視できる辺の長さが と の長方形導体板を間隔 で平行においたコンデンサがある。
① このコンデンサの静電容量 を を用いて表せ。
② つの導体板間に電位差 を与えたときの導体板間の電界強度 , 静電エネルギー および,このとき導体板間に働く静電気力の大きさ を, それぞれ のうち必要なものを用いて表せ。また,静電気力の向きは導体板が引き合う方向か,反発し合う方向かを答えよ。
③ 図 のように つの導体板に の電荷を与えると一様に電荷が分布した。このときの導体板間の電界強度 と静電エネルギー および,導体板間に働く静電気力の大きさ を,それぞれ のうち必要なものを用いて表せ。また,静電気力の向きは導体板が引き合う方向か,反発し合う方向かを答えよ。
(2) 厚さが無視できる一辺の長さ の正方形導体板を間隔 で平行においたコンデンサがある。図 のように,この導体板間に一辺の長さ , 厚さ , 誘電率 の正方形誘電体板を導体板に重なる位置で,導体板間の中央に平行に だけ挿入し, このコンデンサの導体板間に電位差 を与えた。誘電体は帯電していないものとする。
① 図 に示す領域 I と領域 II の部分の静電容量 および を,それぞれ のうち必要なものを用いて表せ。
② 誘電体板に働く静電気力の大きさ
を のうち必要なものを用いて表せ。また,その静電気力の向きを図 の右向きか左向きかで答えよ。
Kai
(1)
①
従って、
より、
静電気力の向きは導体板が引き合う方向である。
静電気力の向きは導体板が引き合う方向である。
(2)
領域 I II にそれぞれ の電荷が表れるとすると、
(i) 領域 I
従って、
(ii) 領域 II
また、境界条件より、
従って、
より、静電気力の向きは図 の左向きである。